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チップソーの「刃持ちが悪くなる」原因について

2016-04-03

いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。今日は日中は何とか持ちましたが、夜からは雨になる予報、この雨で、桜も多少は散ってしまうのでしょうね・・・残念です!では4月3日日曜日、91日目のブログです!

お客様との会話の中で、「このチップソーはもうチップが小さいですが、どうしますか?」という話をよくします。それは、「刃持ちが悪いからもう新品に交換してしまおう」というお客様と、「刃持ちが悪くてもいいから、刃先の超硬チップがあるかぎり、ぎりぎりまで使う」というお客様がいるからです。

本来、再研磨をすれば、新品同様の切れ味になるように再研磨業者は研磨をしているのですが、経験から言って、「研磨回数が進むにつれて『刃持ち(ライフ)」が悪くなっていく』のは仕方のないこと」と思われている方も多いと思います。本来であれば再研磨した刃物は新品時のキレ・刃持ちを再現するのが理想なのですが、それがなかなかできないのが現状です。

DSC_0866[1]

 

なぜ、チップソーの場合、「再研磨が進んで刃先チップが小さくなると、『刃持ちが悪くなる』のか?」の考えられる理由として、

・刃先チップの疲労蓄積により、(細かい)刃カケが起きやすくなる

・繰り返しの使用で、台金部分のひずみ・フレが出やすくなる

・チップが小さくなることによる切り粉の滑りが悪くなることの影響

等々、様々な理由が考えられますが、最も大きな要因と考えられるのが、刃先とチップソー台金の高低差(いわゆるアサリ)が少なくなることです。

チップソーの研磨の図

図のように、再研磨によって、新品の時と比較して、刃先と台金の高低差が少なくなってしまう、「アサリがなくなる」状態になります。それによって、新品時には刃先のみが材料に当たっていた状況が、再研磨が進むにつれて刃先だけでなく、台金が材料に触れながら材料を切っていく状況が多くなり、そのために「重たい」「擦る(こする)ような感じになる」ために、「刃持ちが悪くなる」と考えられます。

このようなこともあり、その一方で、刃先チップが小さくなることで刃先の耐久性も確実に落ち、刃先が欠けやすくなりますので、刃物そのものを長く使いたいという場合は、加工量は減りますが、刃先チップが小さくなってくるほどに早め早めの交換がお勧めです。

(参考・引用資料 全国機械用刃物研磨工業協同組合青年部会 作成 「こうすれば儲かる!? 刃物取り扱いの基礎のキソ」(青年部会内研修資料))

では、明日は月曜日、本格的に年度初めがスタートします。ぐずぐずしているとあっという間にゴールデンウィーク・・・がんばります!

さあ、明日も、

即断! 即決! 即実行!

「やるなら 『今』 しかねえ!」

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